第9回勉強会「養殖」 2012年11月10日 会場:築地社会教育会館

 今回のテーマは養殖がテーマです。ひと口に養殖といっても、どんなふうに育てられているのか、どれくらい出回っているのか、私たちも知らないことが多いのではないでしょうか。そこで、今回は養殖の種類や方法について学びました。

「放流」、「畜養」、「半養殖」、「完全養殖」まで、さまざまな養殖方法があることや、内陸部で養殖されている海の魚があることなど、最近の養殖技術の進歩にも驚かされました。

 調理実習は高級魚とされるシマアジ。天然ものと養殖ものを取り寄せ、それぞれおろして食べ比べてみました。 

 「日本はこんなに多くの種類の魚に恵まれながら、ふだん口にしているのはその一部。二百海里問題、地球温暖化や乱獲による漁業資源の減少など、漁業は厳しい時代です。いつの日か、利益の大きな大型魚と養殖魚の限られた魚しか食べられなくなるかもしれません。だからこそ、いろいろな魚をおいしく食べてきた日本の魚食文化を大切にしたいと思うのです」

天然シマジ 1.3kg 鹿児島産。大きいものは体長1mを超えるそうです。

養殖シマアジ 1kg 愛媛産 身の黄色みが強いのは、紫外線の影響かな。

 

ゼイゴを取り、ウロコをこそげてからおろします。

 三枚におろしたら、鯛と同じようにさくどりします。皮がかたくて大変でした。

鰓(エラ)と鰓耙(サイハ)。呼吸と捕食を司る命の源ともいえる器官ですね。丸ごとおろすと、ちょっと解剖的な楽しみも。

 

天然ものはそのままお刺身に、養殖ものは中華風刺身とごま漬けで味わいました。天然と養殖は身の色も違いますね。

(レポート:川崎)