第17回「和食のなかの魚文化」2014年2月1日

学習テーマは「和食のなかの魚文化」。

日本には、ヒトの一生の節目としての通過儀礼があり、6〜7歳までは成長を祝う行事が続き、60歳を超えると賀寿のお祝いが多くなり、祝い膳の主役に魚がよく用いられました。

たとえば、生後100120日目の「お食い初め」には真魚初めともいうように、刺身やお頭つき、鯛の塩焼きなどのお膳が整えられ、賀寿の膳には鯛の塩焼き、えびの鬼殻焼き、ひらめの刺身などがのせられます。

また、五節供の食事にも海産物が多く登場します。お節料理の数の子は子孫繁栄、田作りは五穀豊穣を、端午の節句の鰹の焼き霜造りは「勝男(カツオ)」になることを願って、というように、語呂合わせがおもしろいですね。

神饌(お供物)でのなかでも魚は重要で、鯛(美しい姿)、えび(長寿の象徴)、あわび(不老長寿)、鮭(母川回帰)、鰤(出生魚)などが登場します。

ハレの日の食事に込められた精一杯の願いが伝わってきますね。

実習テーマは「ヒラメ」と「カレイ」を知って食べ尽くすことです。

「左ヒラメに右カレイ」とはよく言われる言葉ですが、実は、完全にそうとはいえないようです。

大きな違いは歯です。

ヒラメの歯は鋭く尖っています。アジやキス、イワシなどの魚をバリバリ食べるので、口も大きく裂けています。顔つきもなんとなくヒラメが厳つい感じがしますね。

カレイはゴカイなどを食べるので歯は小さく、口も小さめ。顔つきもやさしい気がします。

ヒラメは五枚におろしてお刺身に。

カレイはソテーに、骨は骨せんべいにしていただきました。

(レポート:川崎)